新聞報道によると、熊本の群発地震で全壊した建物の中で、阪神大震災以降に定められたいわゆる新耐震基準を満たした建物はが17棟程度あった。
原因を詳しく見てみると、金物の長さが足りないなど施工不良と思われるケースが少なくなかった。

建築確認で定める耐震基準は時を追うごとに厳しくなっている。
新耐震基準建築にもかかわらず全壊した建物が頻発したことで、建築業界は大いに困惑している。
しかし施工不良が原因なら、問題は基準の設定ではなく、施工能力の問題になる。
システムではなくヒューマンエラーが原因、と言いたいらしい。

0517
宇宙戦争?!


そりゃまた、不思議なことですな。
建築基準法に定める各種基準をクリアしてるか、チェックや検査が複数ある。
建築確認、中間検査、完了検査。
瑕疵保険にも基礎配筋検査、構造検査が実施される。
建物が被害を受けたら施主だけでなく、融資した金融機関も、保険を引き受ける保険会社も全員が被害者になるから、真剣。
設計から竣工まで、主な節目で実施される検査は、ダテや酔狂ではないのだ。
建築確認以外の検査は全て現場に検査員が来て、図面とにらめっこしながら、時折スルドイ質問を交えながら、きっちり検査して帰る。
検査前に監理者として設計事務所がチェックするのも、当たり前。
金物の長さが足りないなどという事態は、起こりようがないはず、だが。

0517-2
USJでした!

申請図面と施工図面が違うのか。
検査後に工事をやり直してるのか。
検査の見落としか監理者の見逃しか。
とにかくそういうことが現実にあったようだ。
理由は見当もつかないけど。

考えられないようなことが現実に起こるから、事故になるのだけれど。
防げる事故を最小にする責任感を誰が持っていたのか、不思議で仕方がない。
これも現実と受け止めるしかないのだろう。


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