先週末は楽し過ぎた上海ボケを正すべく、Living&Design展に出かけた。
長坂常氏の講演を聞いたり面白い素材を見つけたり、と例年に増して楽しめた。
いつもながら、会場で飲む本町mitteのコーヒーはうまい!(関係なくてスミマセン)

会場は大阪南港のATC、ここまで来たからと、以前から行きたかったユーライフ(以前はクッキングプラザ)のショールームまで足を伸ばした。
ドイツのZEYKOなどを扱う輸入キッチンの老舗だが、目的はイタリアのキッチンメーカー”key"の実物を見ることだった。

Boffi、Euromobil、dadaなど、日本でも著名なイタリアのキッチンが導入されて久しい。
ヨーロッパ勢が強いキッチンデザインの世界の中でも、オシャレ度というか前衛度というか、極端に言えばユーザーそっちのけで洗練を極め切っているのは、やはりイタリアかと思わせる説得力がある。


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キッチンてショールームで見てるとどれも素敵で、大差ないように思える。
ところが現実に施工が済むと、そしてまた写真撮影をすると、天と地ほど違う。
写真を撮るために家を建てるわけではないのでぱっと見の違いがなければ安い方でいいじゃないか、という考え方もある。
が、写真で見る見え方が、客観的な見え方とも言える。
時間が経って落ち着いて客観的に見えるようになった時、
「こ、これはなんて素敵なんだ!」
と思えるのが良いデザインであり良いキッチンで、イタリアのデザインにはそう感じさせるものが多い。

key やEuromobilのキッチンを見てると、家はキッチンから考えるべきだな、と強く思う。
洗練の向こう側にあるのは、家での生活を最大限に楽しむという思想。
私たちが日々求められている依頼者の要望も、まさにそこにある。

独創的で先進の面材を見せてもらいながら、キッチンと家の関係に思いをはせるのだった。



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